右田ヶ岳は、山口県防府市にある標高426mの鋭鋒である。山全体に多数の花崗岩が露出し、険しい岩場がある。戦国時代には、大内氏、その後毛利家の拠点となった何右田ヶ岳城があった。前岳付近の尾根道には沢山の美しい観音磨崖仏がある。
山麓から見る前岳と右田ヶ岳 | 大きな地図で見る |
歩行距離 | 3.7km |
所要時間 | 3時間05分 |
累積標高差 | (+) 439m (-) 439m |
コース |
駐車場13:05 → 天徳寺13:10 → 前岳13:30 → 右田ヶ岳14:55 → 塚原登山口15:55 → 駐車場16:10 |
1泊2日の車中泊の小旅行にでる。1日目は、防府市の右田ヶ岳だ。今年の6月27日同じ防府市の矢筈ヶ岳に登り、その後、右田ヶ岳に登ろうとしたが体力が続かず下の石舟山までで、断念した。標高後が低いと右田ヶ岳を甘く見ていが、とんでもない話である。標高差が400mを超え、急斜面を一気に登っていくので簡単には登れない。山登りは、標高だけでないことをあらためて思い知らされた。今回は欲張らず、朝から右田ヶ岳に登ることにする。
右田小学校の前の駐車場に車を置いて歩き出す。右田ヶ岳にはその昔、城があったという下記の解説を読み、右田小学校の横を通り抜け天徳寺の山門に入り左手に進み登山口に入る。
(右田小学校の傍にあった解説)
右田ヶ岳の山頂は東中西の三峰に分かれ西峰が本丸跡でその東下に二ノ丸跡がある。いたるところに奇岩が起伏して嶮岨このうえなく、敵の侵攻を防ぐ天然の要害である。大内氏一族右田氏が鎌倉末から城を構え大内氏滅亡まで宗家を守っていた城跡である。
毛利氏が防長平定のため大内義長高嶺城を築き毛利元就と一戦すべしと右田城に右田隆景父子、野田長房を置いて守らせた弘治元年(1557年)元就若山城に移し隆量父子を味方にと説得したところ求めに応じて右田ヶ岳城の守備を撤して進んで氷上の砦を取り毛利を助けた。永禄12年(1569年)大内輝弘が背いて山口に侵入したとき元就南方就正を城番としてこれに備え城兵が出て要撃した。
石段を登っていくと谷の左上に観音堂がある。花崗岩と赤土のジグザグの急登を登っていくといくつもの美しい観音磨崖仏群がある。高度が増すに連れ、眼下に絶景が広がる。前岳(石船山・194m)の大きな岩の間を通っていく。前方には、双耳の右田ヶ岳が迫ってくる。何という険しい山だろう。前岳を過ぎ一旦下りになる。左側には、国道9号線を隔て、楞厳寺山と西目山がよく見える。鞍部をすぎると再び上りになる。厳しい岩肌の急登をよじ登っていく。暑さで体力を消耗してくる。後ろを振り返れば石船山と防府市街が見えてくる。眺望抜群だ。木陰がなく日差しで暑さがましてきて、足が上がらなくなる。まだ半分くらいしか来ていないのに。やがて登山道は西ノ峰の右側を巻き樹林帯に入り、歩きやすいなだらかな道になる。本丸があった西ノ峰と右田ヶ岳(中ノ峰)の分岐に達する。右に折れ山頂に向かう。
へとへとになりながら右田ヶ岳山頂(426m)に達する。山頂の南側の岩の上から登ってきた尾根を見る。何という険しさだろう。今日は、少しモヤがかかり視界は、今一つで遠くまで見えない。登ってきた道とは、反対側に下山開始。岩の尾根道を下っていく。塔ノ岡登山口と塚原登山口分岐に達し、右側に折れ塚原登山口に樹林の中を下っていく。下っていく間に数人の中高年の登山者にすれちがい、挨拶を交わす。地元の人のようで、毎日の散歩コースなのだろう。視界が開け、右田ヶ岳の沢山の岩が剥き出しの険しい山肌は、北岳バットレスを連想させる。再び樹林の中を下っていく。塚原登山口にでて舗装道を右に折れ右田小学校方向に向かう。下校途中の小学生が挨拶して通り過ぎていく。右側には、右田ヶ岳の雄姿が見える。印象に残る山だった。駐車場に帰着。このあと長門市の道駅「於福」まで走り、温泉に入り同駅にて車中泊する。
右田小学校前の駐車場に車を置かせてもらう。 |
右田小学校の横を通り正面の天徳寺の方向に進む。 |
天徳寺の左奥に登山口がある。 |
石段を登っていく。 |
観音堂 右手に矢筈ヶ岳を見る。 |
磨崖観音像-第3番 円光観世音 |
磨崖観音像- |
磨崖観音像- |
急登の登山道より石船山を振り返る。 急登の登山道より石船山を振り返る。 急登の登山道より矢筈ヶ岳を見る。 急登の登山道より右田ヶ岳を見る。 |
左に西目山を見る。 |
石船山を振り返る。 |
道はトラバースになる。 |
右田ヶ岳山頂に立つ。 右田ヶ岳山頂から西目山と楞厳寺山を見る。 |
右田ヶ岳山頂付近から矢筈ヶ岳を見る 右田ヶ岳山頂付近から矢筈ヶ岳の北側を見る |
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